トイレが近いの…何かの病気なの?

中年以降になると、トイレが近くなる人もいます。何かの病気なのかと不安になりますね。そこで、トイレの回数はどのくらいなら異常がないのか、病気ならどんなものが考えられるのかをご紹介していきます。

正常な人の1日のトイレの回数は?

「トイレが近い」といっても「尿量が多くて回数が増える」というパターンと、「単に尿の回数が多い」というパターンがあります。
1日に出る尿量は多い人でも約2リットルです。膀胱に溜められる量を考慮すると、1回に出る量は200〜400cc程度なので、利尿剤を飲んでいる人や利尿効果のあるコーヒーや紅茶などカフェインが入っている飲料を飲む人、そして1日に摂取する水分が2リットルくらいある人は、1日の尿量が多くなり、必然的に回数が増えます。
それでも、1日に正常なトイレの回数は10回までです。それ以上多い人は「頻尿」と言い、何かの病気が隠れている可能性があります。

男性と女性で「トイレが近い」原因は違う?!

頻尿は男性でも女性でも起こる症状ですが、原因が違う場合があります。

女性の場合は、膀胱から尿の出口までの距離が男性より短いため、排尿を我慢していると膀胱炎になりやすく、その影響で尿の回数が増えてしまいます。
また、妊娠すると、子宮が大きくなります。膀胱が子宮に押されることで刺激され、尿の回数が増えることもよくあります。

一方、男性の場合は、尿の回数が増えるだけではなく、尿の勢いも弱くなってくる場合があります。そうなると、前立腺肥大が疑われます。
加齢に伴い、男性ホルモンのバランスが崩れ、前立腺が大きくなり、尿道を圧迫してしまうことで起こります。

まとめ

今回は、正常なトイレの回数と性別による原因の違いをご紹介しました。
最後に、男女共通の原因もあるので、ご紹介しておきます。
一つは、緊張などが原因による心因性のストレスにより尿の回数が増える場合があります。
もう一つは、糖尿病、脳血管障害、脳腫瘍などが原因によって尿の回数が増えることもあります。
こういった重大な病気が隠されている場合もあるので、1日10回以上トイレに行くような場合で、生活習慣病予備軍の可能性のある人は、泌尿器科、婦人科、内科を受診してみるのも良いですね。